8. マルチ AS バックボーン
[BGP/MPLS-VPN] 第 10 節で説明された同じ手順を使用して, IPv6 VPN の 2 つのサイトが異なる自律システムに接続されている場合を処理できる (かつ同じスケーラビリティ特性を持つ). しかし, これらの手順を IPv6 VPN に適用する際には, 以下の点にも留意すべきであり, 本節の残りの部分でさらに説明する.
方法 (a): AS (自律システム) 境界ルータ上の VRF から VRF への接続.
これは, [BGP/MPLS-VPN] 第 10 節における IPv6 VPN に対する手順 (a) に対応する. IPv6 VPN の場合, ASBR 間の VRF から VRF への (サブ) インターフェイス上で IPv6 を有効にしなければならない (MUST). この方法では, ASBR は IPv6 ルート (VPN-IPv6 ルートではない) を交換し, ピアリングは IPv6 または IPv4 をベースとして確立できる. IPv6 ルートの交換は, [BGP-IPv6] に従って実行されなければならない (MUST). この方法は, AS を越える LSP を使用しない.
最後に, この手順の下では各 AS が本ドキュメントで説明された IPv6 VPN 内部 AS 手順を独立して実装するため, 参加する各 AS はすべて内部で IPv4 トンネルを使用してもよいし, IPv6 トンネルを使用してもよい. あるいは, 参加する一部の AS が内部で IPv4 トンネルを使用し, 他の AS が IPv6 トンネルを使用してもよい.
方法 (b): AS から隣接 AS へ, EBGP を通じたラベル付き VPN-IPv6 ルートの再配布.
これは, [BGP/MPLS-VPN] 第 10 節における IPv6 VPN に対する手順 (b) に対応する. この方法では, ASBR は EBGP を使用して, ラベル付き VPN-IPv4 ルートを他の AS の ASBR へ再配布する.
この方法では, VPN-IPv6 ルートを交換する ASBR は IPv4 または IPv6 をベースとしてピアリングを確立できるため (後者の場合, 明らかに ASBR 間リンク上で IPv6 を有効にしなければならない), ASBR 間リンク上で IPv6 を有効にしてもよいし, しなくてもよい. ラベル付き VPN-IPv6 ルートの交換は, [BGP-IPv6] および [MPLS-BGP] に従って実行されなければならない (MUST). VPN-IPv6 トラフィックが IPv6 トンネルを通じて転送される場合, BGP ネクストホップフィールドは IPv6 アドレスを含まなければならない (SHALL). VPN-IPv6 トラフィックが IPv4 トンネルを通じて転送される場合, BGP ネクストホップフィールドは, IPv4 マップド IPv6 アドレスとして符号化された IPv4 アドレスを含まなければならない (SHALL).
この方法は, AS を越える LSP の存在を必要とする. したがって, 手順 (b) に対して [BGP/MPLS-VPN] 第 10 節で説明された対応する (セキュリティ) 考慮事項は, IPv6 に対するこの方法にも同様に適用される.
最後に, 手順 (a) と同様に, この手順の下では各 AS が本ドキュメントの IPv6 VPN 内部 AS 手順を独立して実装するため, 参加する各 AS はすべて内部で IPv4 トンネルまたは IPv6 トンネルを使用してよい. あるいは, 参加する一部の AS が内部で IPv4 トンネルを使用し, 他の AS が IPv6 トンネルを使用してもよい.
方法 (c): ソース AS と宛先 AS 間での Multihop EBGP を通じたラベル付き VPN-IPv6 ルートの再配布. これは, AS と隣接 AS 間の EBGP を通じたラベル付き IPv4 または IPv6 ルートの再配布と併用される.
これは, [BGP/MPLS-VPN] 第 10 節における VPN-IPv4 ルート交換に対する手順 (c) の, VPN-IPv6 ルート交換に対するものに対応する.
この方法では, 参加する各 AS はすべて IPv4 トンネルを使用するか, すべて IPv6 トンネルを使用しなければならない (MUST).
この方法では, ASBR ルータは VPN-IPv6 ルートを維持せず, 配布もしない. ASBR ルータはデュアルスタックをサポートする必要はない. ASBR は, 自らの AS 内の PE ルータを指すラベル付き IPv4 (または IPv6) ルートを維持する必要がある. それは EBGP を使用してこれらのルートを他の AS へ配布する. いかなるトランジット AS 内の ASBR も, これらのラベル付き IPv4 (または IPv6) ルートを EBGP を通じて伝達しなければならない. これにより, 入力 PE ルータから出力 PE ルータへ至る IPv4 (または IPv6) ラベルスイッチドパスが確立される. これで, 異なる AS 内の PE ルータは IPv4 または IPv6 を通じて Multihop EBGP 接続を確立でき, これらの EBGP 接続上でラベル付き VPN-IPv6 ルートを交換できる. なお, IPv6 トンネルが使用される場合, これらの配布された VPN-IPv6 ルートの BGP ネクストホップフィールドには IPv6 アドレスが含まれ, IPv4 トンネルが使用される場合, そのフィールドには IPv4 マップド IPv6 アドレスが含まれることに留意されたい.
[BGP/MPLS-VPN] 第 10 節で手順 (c) に対して説明された考慮事項 (ルートリフレクタの使用, 第 3 のラベルの可能性, 複数 AS にまたがる LSP に関するもの) は, この IPv6 VPN 方法にも同様に適用される.