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Appendix B. Examples (例)

Appendix B. Examples (例)

B.1 Gateway-Based Architecture (ゲートウェイベースのアーキテクチャ)

本アーキテクチャは住宅向けブロードバンド展開を対象とするが, IPv4 のみのデバイスの設置ベースが重要な他の種類の展開にも容易に適合しうる。

Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) CPE が WAN ポートに IPv6 のみプロビジョニングされ, IPv4 はないシナリオを考える。CPE は LAN (有線および無線) に対し [RFC1918] アドレスを配布する IPv4 DHCP サーバとして動作する。加えて, CPE は LAN に対し IPv6 Auto-Configuration および / または DHCPv6 サーバを支援してもよい。IPv4 のみのデバイスが CPE に接続すると, その CPE はそのデバイスに [RFC1918] アドレスを配布する。デュアルスタック対応デバイスが CPE に接続すると, その CPE はそのデバイスに [RFC1918] アドレスとグローバル IPv6 アドレスを配布する。さらに, CPE はサービスプロバイダネットワーク内に存在する AFTR へ IPv4-in-IPv6 softwire (ソフトワイヤ) トンネル [RFC5571] を作成する。

デバイスが IPv6 サービスにアクセスすると, IPv6 データグラムをネイティブに CPE へ送信する。CPE はトラフィックを上流へ IPv6 デフォルトゲートウェイへルーティングする。

デバイスが IPv4 サービスにアクセスすると, [RFC1918] アドレスを送信元とする IPv4 データグラムを送出し, IPv4 データグラムを CPE へ送信する。CPE は IPv4 データグラムを IPv4-in-IPv6 softwire トンネル内にカプセル化し, IPv6 データグラムを AFTR へ転送する。これは, CPE が今日通常行うこと, すなわち [RFC1918] アドレスをパブリック IPv4 アドレスへ NAT しデータグラムを上流へルーティングすることとは対照的である。AFTR が IPv6 データグラムを受信すると, IPv6 ヘッダをデカプセル化し, 送信元アドレスに対して IPv4-to-IPv4 NAT を実行する。

図 1 に示すとおり, 本 Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) 展開モデルは 3 つの構成要素からなる: B4 要素を備えた Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータ, AFTR, および Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータ内の softwire initiator (SI, ソフトワイヤ開始点) [RFC5571] として動作する B4 要素と AFTR 内の softwire concentrator (SC, ソフトワイヤ集中装置) [RFC5571] の間の softwire である。AFTR はグローバル IPv4 アドレスのプールを通じて複数の加入者を多重化するために IPv4-IPv4 NAT 変換を実行する。加入者が用いる重複アドレス空間は, トンネルエンドポイントの識別により曖昧さが解消される。

                  +-----------+
| Host |
+-----+-----+
|10.0.0.1
|
|
|10.0.0.2
+---------|---------+
| | |
| Home router |
|+--------+--------+|
|| B4 ||
|+--------+--------+|
+--------|||--------+
|||2001:db8:0:1::1
|||
|||<-IPv4-in-IPv6 softwire
|||
-------|||-------
/ ||| \
| ISP core network |
\ ||| /
-------|||-------
|||
|||2001:db8:0:2::1
+--------|||--------+
| AFTR |
|+--------+--------+|
|| Concentrator ||
|+--------+--------+|
| |NAT| |
| +-+-+ |
+---------|---------+
|192.0.2.1
|
--------|--------
/ | \
| Internet |
\ | /
--------|--------
|
|198.51.100.1
+-----+-----+
| IPv4 Host |
+-----------+

図 1: ゲートウェイベースのアーキテクチャ

注:

  • Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータは, ホストと同一リンク上にある必要はない。

  • Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータは, サービスプロバイダネットワーク内の Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ルータに置き換えられうる。

得られる解決策は, IPv4 データグラムを受け入れ, softwire 上で伝送するために IPv4-in-IPv6 softwire データグラムへ変換する。対応するエンドポイントで, IPv4 データグラムがデカプセル化され, softwire からの変換に基づいて変換後の IPv4 アドレスが挿入される。

B.1.1 Example Message Flow (メッセージフローの例)

図 2 の例では, AFTR 内の変換テーブルは IP/TCP (10.0.0.1/10000) と IP/TCP (192.0.2.1/5000) の間で転送するよう構成されている。すなわち, アドレス 10.0.0.1 のホストから Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータが受信したデータグラムで TCP 宛先ポート 10000 を使用するものは, インターネットでは IPv4 送信元アドレス 192.0.2.1 および TCP 送信元ポート 5000 をもつデータグラムへ変換される。

                  +-----------+
| Host |
+-----+-----+
| |10.0.0.1
IPv4 datagram 1 | |
| |
v |10.0.0.2
+---------|---------+
| | |
| home router |
|+--------+--------+|
|| B4 ||
|+--------+--------+|
+--------|||--------+
| |||2001:db8:0:1::1
IPv6 datagram 2| |||
| |||<-IPv4-in-IPv6 softwire
-----|-|||-------
/ | ||| \
| ISP core network |
\ | ||| /
-----|-|||-------
| |||
| |||2001:db8:0:2::1
+------|-|||--------+
| | AFTR |
| v ||| |
|+--------+--------+|
|| Concentrator ||
|+--------+--------+|
| |NAT| |
| +-+-+ |
+---------|---------+
| |192.0.2.1
IPv4 datagram 3 | |
| |
-----|--|--------
/ | | \
| Internet |
\ | | /
-----|--|--------
| |
v |198.51.100.1
+-----+-----+
| IPv4 Host |
+-----------+

図 2: 外向きデータグラム

Datagram (データグラム)Header field (ヘッダフィールド)Contents (内容)
IPv4 datagram 1IPv4 Dst198.51.100.1
IPv4 Src10.0.0.1
TCP Dst80
TCP Src10000
IPv6 datagram 2IPv6 Dst2001:db8:0:2::1
IPv6 Src2001:db8:0:1::1
IPv4 Dst198.51.100.1
IPv4 Src10.0.0.1
TCP Dst80
TCP Src10000
IPv4 datagram 3IPv4 Dst198.51.100.1
IPv4 Src192.0.2.1
TCP Dst80
TCP Src5000

データグラムヘッダの内容

データグラム 1 が Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータにより受信されると, B4 要素はデータグラムをデータグラム 2 内にカプセル化し, softwire 上で Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) キャリアグレード NAT へ転送する。

AFTR 内のトンネル集中装置がデータグラム 2 を受信すると, IPv4 データグラムを NAT へ転送し, NAT はその NAT テーブルから, softwire 上で TCP 送信元ポート 10000 を伴って受信したデータグラムは, IPv4 送信元アドレス 192.0.2.1 および TCP 送信元ポート 5000 をもつデータグラム 3 へ変換されるべきであると判断する。

図 3 は AFTR で受信された内向きメッセージを示す。AFTR 内の NAT 機能がデータグラム 1 を受信すると, 変換テーブル内で IP/TCP 宛先情報を検索する。図 3 の例では, NAT は TCP 宛先ポートを 10000 に変更し, IP 宛先アドレスを 10.0.0.1 に設定し, データグラムを softwire へ転送する。ホームルータ内の B4 は内向き softwire データグラムから IPv4 データグラムをデカプセル化し, ホストへ転送する。

                  +-----------+
| Host |
+-----+-----+
^ |10.0.0.1
IPv4 datagram 3 | |
| |
| |10.0.0.2
+---------|---------+
| +-+-+ |
| home router |
|+--------+--------+|
|| B4 ||
|+--------+--------+|
+--------|||--------+
^ |||2001:db8:0:1::1
IPv6 datagram 2 | |||
| |||<-IPv4-in-IPv6 softwire
| |||
-----|-|||-------
/ | ||| \
| ISP core network |
\ | ||| /
-----|-|||-------
| |||
| |||2001:db8:0:2::1
+------|-|||--------+
| AFTR |
|+--------+--------+|
|| Concentrator ||
|+--------+--------+|
| |NAT| |
| +-+-+ |
+---------|---------+
^ |192.0.2.1
IPv4 datagram 1 | |
| |
-----|--|--------
/ | | \
| Internet |
\ | | /
-----|--|--------
| |
| |198.51.100.1
+-----+-----+
| IPv4 Host |
+-----------+

図 3: 内向きデータグラム

Datagram (データグラム)Header field (ヘッダフィールド)Contents (内容)
IPv4 datagram 1IPv4 Dst192.0.2.1
IPv4 Src198.51.100.1
TCP Dst5000
TCP Src80
IPv6 datagram 2IPv6 Dst2001:db8:0:1::1
IPv6 Src2001:db8:0:2::1
IPv4 Dst10.0.0.1
IPv4 Src198.51.100.1
TCP Dst10000
TCP Src80
IPv4 datagram 3IPv4 Dst10.0.0.1
IPv4 Src198.51.100.1
TCP Dst10000
TCP Src80

データグラムヘッダの内容

B.1.2 Translation Details (変換の詳細)

AFTR は, softwire / ポートのペアと IPv4 アドレス / ポートのペアの間で変換する NAT を備える。同じ変換が, デバイスの外部インタフェースおよびデバイス内の softwire エンドポイントから受信した IPv4 データグラムに適用される。

図 2 では, AFTR 内のトランスレータネットワークインタフェースはインターネット側にあり, softwire インタフェースは Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータに接続される。AFTR トランスレータは次のように構成される。

Network interface (ネットワークインタフェース): IPv4 宛先アドレスおよび TCP 宛先ポートを softwire 識別子および TCP 宛先ポートへ変換する。

Softwire interface (softwire インタフェース): softwire 識別子および TCP 送信元ポートを IPv4 送信元アドレスおよび TCP 送信元ポートへ変換する。

図 3 における変換の動作は次のとおりである。

  • データグラム 1 は AFTR トランスレータのネットワークインタフェース上で受信される。トランスレータはトランスレータテーブル内で IPv4 アドレス / ポートのペアを検索し, IPv4 宛先アドレスを 10.0.0.1 に, TCP 送信元ポートを 10000 に書き換え, データグラムを softwire へ転送する。

  • IPv4 データグラムは Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータの B4 で受信される。B4 機能は IPv4 データグラムを取り出し, Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータはデータグラム 3 をホストへ転送する。

Softwire-Id/IPv4/Prot/PortIPv4/Prot/Port
2001:db8:0:1::1/10.0.0.1/TCP/10000192.0.2.1/TCP/5000

Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) キャリアグレード NAT 変換テーブル

Softwire-Id は Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) CPE に割り当てられた IPv6 アドレスである。同一 Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータ背後のホストは同一の Softwire-Id を持つ。送信元 IPv4 アドレスは Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータにより割り当てられた [RFC1918] アドレスであり, CPE 背後の各ホストに固有である。AFTR は同一 softwire トンネル内の異なる IPv4 アドレスから送出されたパケットを受信する。AFTR は Softwire-Id と IPv4 アドレス / ポート [Softwire-Id, IPv4+Port] を組み合わせて, 同一 Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホームルータ背後のホストを一意に識別する。

B.2 Host-Based Architecture (ホストベースのアーキテクチャ)

本アーキテクチャは, Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) インタフェースを実装するデュアルスタック対応デバイスの新規大規模展開を対象とする。

Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホストデバイスがサービスプロバイダネットワークに直接接続されるシナリオを考える。ホストデバイスはデュアルスタック対応であるがグローバル IPv6 アドレスのみプロビジョニングされる。さらに, ホストデバイスはウェルノウン IPv4 非経路可能アドレスを事前構成する。セクション 10 (IANA Considerations) を参照のこと。このウェルノウン IPv4 非経路可能アドレスは 127.0.0.1 ループバックアドレスに類似する。Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) を実装するすべてのホストデバイスは同一アドレスを事前構成する。このアドレスは, デバイスが IPv4 サービスにアクセスするときに IPv4 データグラムの送信元として用いられる。さらに, ホストデバイスは AFTR へ IPv4-in-IPv6 softwire トンネルを作成する。キャリアグレード NAT はサービスプロバイダネットワーク内に置かれる。

デバイスが IPv6 サービスにアクセスすると, デバイスは IPv6 データグラムをネイティブにデフォルトゲートウェイへ送信する。

デバイスが IPv4 サービスにアクセスすると, ウェルノウン非経路可能 IPv4 アドレスを送信元とする IPv4 データグラムを送出する。次に, ホストデバイスは IPv4 データグラムを IPv4-in-IPv6 softwire トンネル内にカプセル化し, IPv6 データグラムを AFTR へ送信する。AFTR が IPv6 データグラムを受信すると, IPv6 ヘッダをデカプセル化し, 送信元アドレスに対して IPv4-to-IPv4 NAT を実行する。

本シナリオは有線および無線ネットワークの両方で動作する。典型的な無線デバイスは, 中間に CPE なしにサービスプロバイダへ直接接続する。

図 4 に示すとおり, 本 Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) 展開モデルは 3 つの構成要素からなる: Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホスト, AFTR, およびホスト内の softwire 開始点 B4 と AFTR 内の softwire 集中装置との間の softwire である。Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホストは IPv6 サービスを有し, AFTR と IPv6 トラフィックを交換できると仮定される。

AFTR はグローバル IPv4 アドレスのプールを通じて複数の加入者を多重化するために IPv4-IPv4 NAT 変換を実行する。Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホストが用いる重複 IPv4 アドレス空間は, トンネルエンドポイントの識別により曖昧さが解消される。

本状況では, Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホストは IANA により定義されたウェルノウン範囲 192.0.0.0/29 から IPv4 アドレス 192.0.0.2 を B4 インタフェース上に構成する。また, 予約範囲の最初の非予約 IPv4 アドレスである 192.0.0.1 を, デフォルトゲートウェイのアドレスとして構成する。

              +-------------------+
| |
| Host 192.0.0.2 |
|+--------+--------+|
|| B4 ||
|+--------+--------+|
+--------|||--------+
|||2001:db8:0:1::1
|||
|||<-IPv4-in-IPv6 softwire
|||
-------|||-------
/ ||| \
| ISP core network |
\ ||| /
-------|||-------
|||
|||2001:db8:0:2::1
+--------|||--------+
| AFTR |
|+--------+--------+|
|| Concentrator ||
|+--------+--------+|
| |NAT| |
| +-+-+ |
+---------|---------+
|192.0.2.1
|
--------|--------
/ | \
| Internet |
\ | /
--------|--------
|
|198.51.100.1
+-----+-----+
| IPv4 Host |
+-----------+

図 4: ホストベースのアーキテクチャ

得られる解決策は, IPv4 データグラムを受け入れ, softwire 上で伝送するために IPv4-in-IPv6 softwire データグラムへ変換する。対応するエンドポイントで, IPv4 データグラムがデカプセル化され, softwire からの変換に基づいて変換後の IPv4 アドレスが挿入される。

B.2.1 Example Message Flow (メッセージフローの例)

図 5 の例では, AFTR 内の変換テーブルは IP/TCP (192.0.0.2/10000) と IP/TCP (192.0.2.1/5000) の間で転送するよう構成されている。すなわち, アドレス 192.0.0.2 のホストから受信し TCP 宛先ポート 10000 を使用するデータグラムは, インターネットでは IPv4 送信元アドレス 192.0.2.1 および TCP 送信元ポート 5000 をもつデータグラムへ変換される。

              +-------------------+
| |
|Host 192.0.0.2 |
|+--------+--------+|
|| B4 ||
|+--------+--------+|
+--------|||--------+
| |||2001:db8:0:1::1
IPv6 datagram 1| |||
| |||<-IPv4-in-IPv6 softwire
| |||
-----|-|||-------
/ | ||| \
| ISP core network |
\ | ||| /
-----|-|||-------
| |||
| |||2001:db8:0:2::1
+------|-|||--------+
| | AFTR |
| v ||| |
|+--------+--------+|
|| Concentrator ||
|+--------+--------+|
| |NAT| |
| +-+-+ |
+---------|---------+
| |192.0.2.1
IPv4 datagram 2 | |
-----|--|--------
/ | | \
| Internet |
\ | | /
-----|--|--------
| |
v |198.51.100.1
+-----+-----+
| IPv4 Host |
+-----------+

図 5: 外向きデータグラム

Datagram (データグラム)Header field (ヘッダフィールド)Contents (内容)
IPv6 datagram 1IPv6 Dst2001:db8:0:2::1
IPv6 Src2001:db8:0:1::1
IPv4 Dst198.51.100.1
IPv4 Src192.0.0.2
TCP Dst80
TCP Src10000
IPv4 datagram 2IPv4 Dst198.51.100.1
IPv4 Src192.0.2.1
TCP Dst80
TCP Src5000

データグラムヘッダの内容

IPv4 パケットを送信するとき, Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホストはそれをデータグラム 1 内にカプセル化し, softwire 上で AFTR へ転送する。

AFTR 内の集中装置がデータグラム 1 を受信すると, IPv4 データグラムを NAT へ渡し, NAT は変換テーブルから, softwire 上で TCP 送信元ポート 10000 を伴って受信したデータグラムは, IPv4 送信元アドレス 192.0.2.1 および TCP 送信元ポート 5000 をもつデータグラム 3 へ変換されるべきであると判断する。

図 6 は AFTR で受信された内向きメッセージを示す。AFTR 内の NAT 機能がデータグラム 1 を受信すると, 変換テーブル内で IP/TCP 宛先を検索する。図 6 の例では, NAT は TCP 宛先ポートを 10000 に変換し, IP 宛先アドレスを 192.0.0.2 に設定し, データグラムを softwire へ転送する。ホスト内の B4 は内向き softwire データグラムから IPv4 データグラムをデカプセル化し, ホストのアプリケーション層へ転送する。

              +-------------------+
| |
|Host 192.0.0.2 |
|+--------+--------+|
|| B4 ||
|+--------+--------+|
+--------|||--------+
^ |||2001:db8:0:1::1
IPv6 datagram 2 | |||
| |||<-IPv4-in-IPv6 softwire
| |||
-----|-|||-------
/ | ||| \
| ISP core network |
\ | ||| /
-----|-|||-------
| |||
| |||2001:db8:0:2::1
+------|-|||--------+
| AFTR |
| | ||| |
|+--------+--------+|
|| Concentrator ||
|+--------+--------+|
| |NAT| |
| +-+-+ |
+---------|---------+
^ |192.0.2.1
IPv4 datagram 1 | |
-----|--|--------
/ | | \
| Internet |
\ | | /
-----|--|--------
| |
| |198.51.100.1
+-----+-----+
| IPv4 Host |
+-----------+

図 6: 内向きデータグラム

Datagram (データグラム)Header field (ヘッダフィールド)Contents (内容)
IPv4 datagram 1IPv4 Dst192.0.2.1
IPv4 Src198.51.100.1
TCP Dst5000
TCP Src80
IPv6 datagram 2IPv6 Dst2001:db8:0:1::1
IPv6 Src2001:db8:0:2::1
IPv4 Dst192.0.0.2
IPv4 Src198.51.100.1
TCP Dst10000
TCP Src80

データグラムヘッダの内容

B.2.2 Translation Details (変換の詳細)

AFTR の変換ステップは付録 B.1.2 と同じである。一つの違いは, すべてのホストベース B4 が同一のウェルノウン IPv4 アドレス 192.0.0.2 を用いることである。ホストベース B4 を一意に識別するために, AFTR はホストベース B4 の IPv6 アドレスを用いる。これはホストに固有である。

Softwire-Id/IPv4/Prot/PortIPv4/Prot/Port
2001:db8:0:1::1/192.0.0.2/TCP/10000192.0.2.1/TCP/5000

Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) キャリアグレード NAT 変換テーブル

Softwire-Id は Dual-Stack Lite (デュアルスタック・ライト) ホストに割り当てられた IPv6 アドレスである。各ホストは固有の Softwire-Id を持つ。送信元 IPv4 アドレスはウェルノウン IPv4 アドレスの一つである。AFTR は, 異なる softwire トンネルから, 同一の IPv4 ウェルノウンアドレスを送信元とする異なるホストからのパケットを受信しうる。ゲートウェイアーキテクチャと同様に, AFTR は Softwire-Id と IPv4 アドレス / ポート [Softwire-Id, IPv4+Port] を組み合わせて, 個々のホストを一意に識別する。