RFC 3031 - Multiprotocol Label Switching アーキテクチャ (MPLS Architecture)
- ステータス: Proposed Standard
- 発行日: January 2001
- ストリーム: IETF
- エラッタ: エラッタなし
概要
このドキュメントは、Multiprotocol Label Switching (MPLS) のアーキテクチャを規定しています。
1. 仕様
このドキュメントのキーワード "MUST", "MUST NOT", "REQUIRED", "SHALL", "SHALL NOT", "SHOULD", "SHOULD NOT", "RECOMMENDED", "MAY", および "OPTIONAL" は、RFC 2119 で説明されているように解釈されます。
2. MPLS 入門
MPLS は、レイヤ 2 スイッチングの速度とレイヤ 3 ルーティングの柔軟性を組み合わせた高性能なパケット転送技術です。
2.1 概要
MPLS では、パケットの転送決定は、従来の IP ルーティングのような宛先 IP アドレスではなく、「ラベル」 (Label) に基づいて行われます。
- パケットが MPLS ネットワークに入ると、入口ルーター (Ingress LSR) はパケットの特性 (宛先アドレス、サービス品質要件など) に基づいてラベルを割り当てます。
- ネットワーク内部では、ルーター (LSR) はラベルに基づいてのみ転送を行います。ルーターはラベル転送テーブルを検索し、古いラベルを新しいラベルに置き換え、パケットを次のインターフェイスに転送します。
- パケットが MPLS ネットワークを出るとき、出口ルーター (Egress LSR) はラベルを取り除き、元のパケットを復元します。
このメカニズムの主な利点は次のとおりです。
- 高速な転送: ラベル検索は通常、最長プレフィックス一致 (LPM) よりも高速です。
- トラフィックエンジニアリング (Traffic Engineering): 最短パスだけでなく、トラフィックパスを明示的に制御できます。
- マルチプロトコルのサポート: MPLS は「マルチプロトコル」であり、IPv4、IPv6、Ethernet、ATM などのさまざまなトラフィックを伝送できます。
2.2 用語
- LSR (Label Switching Router): ラベルスイッチルーター、MPLS をサポートするルーター。
- LSP (Label Switched Path): ラベルスイッチパス、MPLS ネットワーク内でパケットが通過するパス。
- FEC (Forwarding Equivalence Class): 転送等価クラス、同じ方法で処理されるパケットのグループ (たとえば、同じ宛先アドレス宛てのすべてのパケット)。
- Label (ラベル): FEC を識別するために使用される、短くて固定長の識別子。
3. MPLS の基礎
3.1 ラベル
ラベルは、短く、固定長の、ローカルに意味のある識別子です。ラベルは FEC を識別するために使用されます。
3.2 上流および下流 LSR
LSR A がパケットを LSR B に送信する場合、A は上流 LSR、B は下流 LSR です。 ラベル割り当ては通常、下流 LSR によって決定されます (Downstream Allocation)。つまり、下流 LSR は上流 LSR に「FEC X 宛てのパケットを送信する場合は、ラベル L を使用してください」と伝えます。
3.15 ラベルスイッチパス (LSP)
LSP は、特定の FEC のパケットシーケンスが MPLS ネットワーク内でたどるパスです。
- LSP Ingress: LSP の入口ノード。
- LSP Egress: LSP の出口ノード。
3.26 ラベルマージ (Label Merging)
異なる上流 LSR からの同じ FEC に対するパケットは、下流 LSR でマージされ、同じ出力ラベルを使用してネクストホップに送信される場合があります。
3.27 トンネルと階層 (Tunnels and Hierarchy)
MPLS はラベルスタック (Label Stack) をサポートしており、トンネルと階層を構築できます。
- パケットは複数のラベルを運ぶことができます。
- LSR は常にスタックの一番上のラベルを処理します。
- これにより、LSP を別の LSP 内にネストできます (たとえば、VPN over MPLS)。
4. MPLS のいくつかのアプリケーション
- トラフィックエンジニアリング (Traffic Engineering): ネットワークリソースの使用率を最適化します。
- VPN (Virtual Private Networks): レイヤ 2 またはレイヤ 3 VPN を構築します。
- 高速再ルーティング (Fast Reroute): ミリ秒単位の障害復旧を提供します。
注意: この翻訳は参照用です。詳細については RFC 3031 原文 を参照してください。