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2. OSPF MPLSセグメントルーティングYANGモジュールの設計 (Design of the YANG Module for OSPF MPLS Segment Routing)

OSPF MPLSセグメントルーティングYANGモジュールは、OSPF YANGモデル [RFC9129] の拡張です。

モジュール構造の概要

このYANGモジュールは、OSPFセグメントルーティング拡張を構成・管理するためのデータモデルを定義し、以下を含みます:

コア構成要素

セグメントルーティンググローバルブロック (SRGB, Segment Routing Global Block):

  • OSPFv2/OSPFv3インスタンスのグローバル構成
  • グローバルセグメント識別子 (SID, Segment Identifier) 範囲を定義
  • 開始ラベル値と範囲サイズを含む
  • 例: SRGB [16000-23999] は8000個の利用可能なグローバルSIDを表します

セグメントルーティングローカルブロック (SRLB, Segment Routing Local Block):

  • ローカルセグメント識別子範囲を定義
  • ノード固有のローカルSID割り当てに使用
  • AS内では伝播されません

最大SID深度 (MSD, Maximum SID Depth):

  • ノードが処理できる最大SIDスタック深度を示します
  • OSPF LSAを介して他のノードにアドバタイズされます
  • パス計算とトラフィックエンジニアリングに使用されます

セグメントルーティングアルゴリズムサポート

モジュールは以下の構成をサポートします:

  • プレフィックスセグメント識別子 (Prefix-SID): プレフィックスに関連付けられたSID
  • 隣接セグメント識別子 (Adjacency-SID): リンクに関連付けられたSID
  • アルゴリズムタイプ: 最短パス優先 (SPF, Shortest Path First)、厳密SPFなど

OSPFv2とOSPFv3のサポート

モジュールは両方をサポートします:

  • OSPFv2 [RFC2328] [RFC8665]: IPv4ネットワーク
  • OSPFv3 [RFC5340] [RFC8666]: IPv6ネットワーク

両方のプロトコルバージョンは、同じセグメントルーティング構成モデル構造を共有します。

構成階層

routing-instance
└── routing-protocol (OSPF)
└── ospf
├── segment-routing
│ ├── enabled (true/false)
│ ├── srgb
│ │ ├── lower-bound
│ │ └── upper-bound
│ ├── srlb
│ │ ├── lower-bound
│ │ └── upper-bound
│ └── msd
└── areas
└── area
└── interfaces
└── interface
└── segment-routing
└── adjacency-sid

状態データ

モジュールは、以下を含む運用状態データも提供します:

  • 現在アクティブなSRGB/SRLB範囲
  • 割り当てられたプレフィックスSID
  • 隣接SID状態
  • MSD機能

OSPFベースモデルとの統合

このモジュールは、"augment" ステートメントを通じてOSPFベースYANGモデル [RFC9129] を拡張します:

  • セグメントルーティング固有の構成ノードを追加
  • インターフェース構成を拡張して隣接SIDをサポート
  • セグメントルーティング関連のLSA状態情報を追加

互換性に関する考慮事項

モジュール設計は以下を保証します:

  • セグメントルーティングをサポートしないOSPF実装との下位互換性
  • セグメントルーティング機能はオプションで構成可能
  • 従来のOSPFトラフィックエンジニアリングとの共存