5. B4 Element (B4 要素)
5. B4 Element (B4 要素)
5.1 Definition (定義)
B4 要素は, 直接接続デバイスまたは CPE のいずれかであるデュアルスタック対応ノード上に実装され, AFTR へのトンネルを作成する機能である。
5.2 Encapsulation (カプセル化)
トンネルは, サービスプロバイダの AFTR で終端するマルチポイントツーポイント IPv4-in-IPv6 トンネルである。
追加のトンネリングに関する考慮事項はセクション 7.1 を参照のこと。
注: 現時点では, DS-Lite は IPv4-in-IPv6 トンネルのみを定義する。しかし, 将来, 他の種類のカプセル化が定義されうる。
5.3 Fragmentation and Reassembly (フラグメント化と再構成)
カプセル化 (IPv4-in-IPv6 またはその他) を用いて IPv6 上で IPv4 トラフィックを運ぶと, データグラムの実効 MTU が減少する。残念ながら, Path MTU discovery (パス MTU 探索) [RFC1191] は, この問題に対処する信頼できる方法ではない。
この問題に対処する解の一つは, サービスプロバイダが B4 要素と AFTR 要素の間のすべてのリンクの MTU サイズを, IPv6 パケットをフラグメント化せずに IPv6 カプセル化ヘッダと IPv4 データグラムの両方を収容するために, 少なくとも 40 オクテット増やすことである。
しかし, すべてのサービスプロバイダがリンク MTU を増やせるわけではないため, 出力リンク MTU が追加の IPv6 ヘッダを収容できない場合, B4 要素はフラグメント化と再構成を実行しなければならない。元の IPv4 パケットはオーバーサイズではない。パケットは IPv6 カプセル化の後にオーバーサイズとなる。内部 IPv4 パケットはフラグメント化してはならない。フラグメント化は IPv6 パケットのカプセル化の後に発生しなければならない。再構成は IPv4 パケットのデカプセル化の前に発生しなければならない。詳細な手順は [RFC2473] セクション 7.2 に規定されている。
5.4 AFTR Discovery (AFTR の発見)
IPv4-in-IPv6 トンネルを構成するために, B4 要素は AFTR 要素の IPv6 アドレスを必要とする。この IPv6 アドレスは, 帯域外の仕組み, 手動構成, またはさまざまな DHCPv6 オプションなど, 多様な方法で構成されうる。
相互運用性を保証するために, B4 要素は [RFC6334] で定義された DHCPv6 オプションを実装すべきである。
5.5 DNS
B4 要素はサービスプロバイダから IPv6 のみで構成される。そのため, 再帰 DNS サーバのアドレスは DHCPv6 (または IPv6 上の他の類似の方法) を通じてのみ学習できる。DHCPv6 はそのような再帰 DNS サーバの IPv6 アドレスを取得するオプションのみを定義するため, B4 要素はそのような再帰 DNS サーバの IPv4 アドレスを容易に発見できず, したがってすべての DNS 解決を IPv6 上で実行しなければならない。
B4 要素はこの IPv6 アドレスを下流の IPv6 ノードへ渡すことはできるが, 下流の IPv4 ノードへは渡せない。したがって, B4 要素は [RFC5625] の推奨に従い DNS プロキシを実装すべきである。
B4 要素背後のセキュリティ対応リゾルバを支援するために, B4 要素内の DNS プロキシもセキュリティ対応でなければならない。詳細は [RFC4033] セクション 6 にある。
5.6 Interface Initialization (インタフェース初期化)
B4 要素は, ネイティブデュアルスタックなどの他の技術と併せてホストおよび CPE 内に実装されうる。ホストと CPE は, 初期化中に 1 つの技術のみを開始するよう選択すべきである。例えば, CPE がネイティブデュアルスタックモードで開始することを選択した場合, B4 要素を初期化すべきではない。この選択プロセスは本文書の対象外である。
5.7 Well-Known IPv4 Address (ウェルノウン IPv4 アドレス)
B4 要素を表すために, IPv4-in-IPv6 トンネル上に任意のローカル一意の IPv4 アドレスが構成されうる。そのようなアドレスの構成は, B4 要素がトンネル上で直接 IPv4 データグラムを送出する場合にしばしば必要となる。他のアドレスとの衝突を避けるために, IANA はウェルノウン範囲 192.0.0.0/29 を定義した。
192.0.0.0 は予約サブネットアドレスである。192.0.0.1 は AFTR 要素用に予約され, 192.0.0.2 は B4 要素用に予約される。サービスプロバイダに B4 要素が 192.0.0.2 を使用できない特別な構成がある場合, B4 要素は 192.0.0.0/29 範囲内の他の任意のアドレスを使用してもよい。
注: この目的のためにアドレス範囲が予約された。意図は, 複数の B4 要素を実装するノードに対応することである。