5.7. Aggregation Packets (集約パケット)
5.7. Aggregation Packets (集約パケット)
集約パケットは本ペイロード仕様における NAL ユニット集約方式である。有線 IP ネットワーク (イーサネット MTU などにより MTU がおおむね 1500 バイトに制限されることが多い) と, 254 バイト以下の転送単位を好む IP ベースまたは非 IP ベース (例: ITU-T H.324/M) の無線通信システムという, 2 つの主要ターゲットネットワーク間の MTU の著しい差を反映するために導入された。2 つの世界間でのメディアトランスコーディングを防ぎ, 望ましくないパケット化オーバーヘッドを避けるため, NAL ユニット集約方式を導入する。
本仕様は 2 種類の集約パケットを定義する。
- 単一時刻集約パケット (STAP): 同一 NALU-time を共有する NAL ユニットを集約する。STAP には DON を含まない STAP-A と DON を含む STAP-B の 2 タイプがある。
- 多時刻集約パケット (MTAP): NALU-time が異なり得る NAL ユニットを集約する。NAL ユニットタイムスタンプオフセットの長さが異なる 2 種類の MTAP を定義する。
集約パケットに運ばれる各 NAL ユニットは 1 つの集約ユニットにカプセル化される。4 種類の集約ユニットとその特性は以下を参照。
集約パケットの RTP ペイロード形式は図 3 に示す。
0 1 2 3
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
|F|NRI| Type | |
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ |
| |
| one or more aggregation units |
| |
| +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
| :...OPTIONAL RTP padding |
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
図 3. 集約パケットの RTP ペイロード形式
MTAP と STAP は次のパケット化ルールを共有する。
- RTP タイムスタンプは, 集約するすべての NAL ユニットの NALU-time のうち最も早いものに設定しなければならない (MUST)。
- NAL ユニットタイプオクテットのタイプフィールドは表 4 に示す適切な値に設定しなければならない (MUST)。
- 集約されるすべての NAL ユニットの F ビットがゼロなら F ビットをクリアし, そうでなければセットしなければならない (MUST)。
- NRI の値は集約パケットに運ばれるすべての NAL ユニットの最大値でなければならない (MUST)。
表 4. STAP および MTAP のタイプフィールド
| タイプ | パケット | タイムスタンプオフセットフィールド長 (ビット) | DON 関連フィールド (DON, DONB, DOND) の有無 |
|---|---|---|---|
| 24 | STAP-A | 0 | なし |
| 25 | STAP-B | 0 | あり |
| 26 | MTAP16 | 16 | あり |
| 27 | MTAP24 | 24 | あり |
RTP ヘッダのマーカビットは, 集約パケット内の最後の NAL ユニットが単独の RTP パケットで運ばれた場合にそのマーカビットが取る値に設定する。
集約パケットのペイロードは 1 つ以上の集約ユニットからなる。4 種類の集約ユニットはセクション 5.7.1 および 5.7.2 を参照。集約パケットは必要な数だけ集約ユニットを運べるが, 集約パケット内のデータ総量は明らかに IP パケットに収まらなければならず (MUST), サイズは結果の IP パケットが MTU より小さくなるよう選ぶべきである (SHOULD)。集約パケットはセクション 5.8 で規定するフラグメント化ユニットを含んではならない (MUST NOT)。集約パケットを入れ子にしてはならない (MUST NOT)。すなわち, 集約パケットは別の集約パケットを含んではならない (MUST NOT)。