16. Calculation of AS-external Routes (AS外部ルート計算)
本章では、AS-external-LSA (Type 5) で通知される AS 外部ルートの計算を詳述します。
16.1 外部ルート概要
外部ルートタイプ
Type 1 External (E1)
- メトリック = 内部コスト + 外部メトリック
- 完全なパスコストで比較可能
Type 2 External (E2) - デフォルト
- メトリック = 外部メトリックのみ
- 内部コストは外部メトリック同一時のみ比較
16.2 計算前提条件
計算順序
- エリア内ルート (SPF)
- エリア間ルート (Summary-LSA)
- ASBR へのルート (Type 4 LSA)
- 外部ルート計算
16.3 コスト計算
Type 1 計算
総コスト = ASBR までのコスト + 外部メトリック
Type 2 計算
- 主コスト: 外部メトリック
- 副コスト: ASBR までのコスト(外部メトリック同一時)
16.4 転送アドレス (Forwarding Address)
処理ルール
FA = 0.0.0.0
- ASBR に転送
- ASBR へのルートを使用
FA ≠ 0.0.0.0
- FA に転送
- FA へのエリア内ルートが必要
- 見つからない場合、LSA をスキップ
16.5 ルート比較
優先順位
- エリア内ルート
- エリア間ルート
- Type 1 外部
- Type 2 外部
同一タイプ比較
- Type 1 vs Type 1: 総コスト比較
- Type 2 vs Type 2: 外部メトリック優先、次に内部コスト
- Type 1 vs Type 2: Type 1 が常に優先
16.6 特殊ケース
デフォルトルート
- 0.0.0.0/0 を Type 5 LSA で通知可能
スタブエリア
- Type 5 LSA はスタブエリアに入らない
- ABR がデフォルトルート (Type 3) を通知
NSSA
- Type 7 LSA を使用
- ABR が Type 7 を Type 5 に変換
技術要点
重要概念
- 2 種類の外部ルートタイプ
- 転送アドレスの柔軟な制御
- 明確なルート優先順位
実装ポイント
- 計算順序の遵守
- 転送アドレス処理
- ルート比較ロジック
参考資料 (References)
- 完全な原文:RFC 2328 Section 16.4
- NSSA:RFC 3101