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15. Virtual Links (仮想リンク)

仮想リンクは、バックボーンエリア(Area 0)に物理的に直接接続していない ABR をバックボーンに接続する特別なメカニズムです。


15.1 基本概念

定義

  • 論理的なポイントツーポイントリンク
  • 2 つの ABR を接続
  • トランジットエリア経由
  • バックボーンエリアに属する

使用シナリオ

  • 分割されたバックボーン: 仮想リンクで再接続
  • 新エリア接続: 間接的にバックボーンに接続

15.2 設定パラメータ

パラメータ説明
Transit Area IDトランジットエリア ID
Virtual Neighbor Router ID相手側ルーター ID
HelloIntervalHello 間隔(デフォルト 10 秒)
RouterDeadIntervalデッド間隔(デフォルト 40 秒)

設定要件

  • トランジットエリアは通常エリアであること
  • 両端が同一エリアの ABR であること
  • 対称設定が必要

15.3 動作原理

確立プロセス

  1. 仮想ネイバー発見

    • トランジットエリアで SPF 実行
    • 仮想ネイバーへのパスを計算
  2. 隣接確立

    • Hello パケット送信(ユニキャスト)
    • Full 隣接を確立
  3. LSA 交換

    • バックボーンエリアの LSA を交換
    • データベース同期

15.4 ルーティング計算

仮想リンクコスト

  • トランジットエリアで SPF 実行
  • 仮想ネイバーまでのエリア内コストを計算
  • 仮想リンクコスト = エリア内コスト

バックボーン SPF

  • 仮想リンクをバックボーンリンクとして使用
  • ポイントツーポイントリンクとして扱う

15.5 設計考慮事項

ベストプラクティス

  • 一時的な解決策として使用
  • 長期依存を避ける
  • 物理的バックボーン接続を優先

パフォーマンス影響

  • ルーティング計算の複雑化
  • トランジットエリア障害の影響
  • LSA フラッディング遅延

15.6 制限事項

トポロジ制限

  • スタブエリアはトランジット不可
  • 仮想リンクのネスト不可

機能制限

  • ブロードキャスト非対応
  • ユニキャストのみ
  • データトラフィック非対応

技術要点

重要概念

  1. 論理接続(物理リンクなし)
  2. トランジットエリア依存
  3. 一時的解決策

実装ポイント

  • 対称設定検証
  • ネイバー到達性監視
  • 障害検出

参考資料 (References)